設立趣意書

社団法人京都モデルフォ レスト協会設立趣意書

宇宙に浮かぶ青い星地球。今、この美しい星に異変が生じています。人間活動による温暖化によって極地の氷河が溶け、砂漠化が進むなど、人類の生存が脅かされるおそれが出てきたのです。そのような中、二酸化炭素を吸収する森林が、地球温暖化防止の面から世界の注目を集めています。

日本は世界でも有数の森林に恵まれた国であり、京都では府域の75%を森林が占めています。この森林は、地球温暖化の防止だけでなく、木材の生産や土砂災害の防止、国土の保全、美しい景観の形成、環境教育や健康づくりの場の提供など、私たちの安心・安全な暮らしを支える様々な役割を担っています。かつて、私たちは、この森林の恵みを生活の中に巧みに取り入れ、木の特徴を生かした文化や産業を育んできました。それは環境に優しい資源循環型の社会でもありました。

けれども、化石燃料や化学肥料の使用の急増、農山村住民の離農・離村など、この半世紀の大きな社会経済の変化によって人と森とのかかわりが薄れ、森林の荒廃が進んで、このままでは森林の持つ様々な機能が損なわれるおそれがあります。

この貴重な府民共有の財産を守り育てていくためには、府民みんなが、森林の役割を思い起こし、人と森との関係を取り戻していくことが大切であり、また、地球温暖化防止に貢献する森林づくりを進めることは、京都議定書発効の地である京都の務めでもあります。

既に、京都府内でも里山の手入れに汗を流す森林ボランティアの皆さんや、森林づくりの資金を提供しようという企業など、府民ぐるみの森林づくりの取組は確実に広がりを見せています。

そこで、私たちは、将来に向かってこのような運動の輪をもっともっと大きく広げ、より多くの府民の皆さんの参加による協働の森林づくりを進めていくための新たな第一歩として、その運動の核となる『京都モデルフォレスト協会』を立ち上げることにしました。

協会では、

  • 一 府民や企業等が森林所有者、森林組合等の地元関係者と一緒に森林づくりに取り組める仕組み
  • 二 府民や企業等から資金等の提供を受け、森林づくりに生かすことができる仕組み

をつくり、皆さんに参加を呼びかけ、力を合わせて京都の森を守り育て、人と森との新しい共生関係を築いていきたいと思います。

京都から世界に向けて、新しい森の文化を発信していくため、皆さんの参画をお願いします。

平成18年9月8日

京都モデルフォレスト協会 設立発起人

(代表)柏原 康夫 京都商工会議所副会頭
浅岡 美恵 特定非営利活動法人気候ネットワーク代表
有馬 賴底 京都仏教会理事長
池坊 専永 華道家元池坊四十五世家元
衛藤 照夫 社団法人京都府建築士会会長
奥田 幹生 京都府森林組合連合会代表理事会長
小澤 普照 元林野庁長官、京都府参与
木戸 美一 日本労働組合総連合会京都府連合会会長
國府 初雄 京都府商工会連合会会長
金剛 永謹 金剛流家元
佐藤 啓子 社団法人ガールスカウト日本連盟京都府支部長
汐見 明男 京都府町村会会長(井手町長)
千  玄室 茶道裏千家前家元、日本・国連親善大使
田中 恆清 京都府神社庁庁長
田中  誠 京都府緑の少年団連絡会会長
辻井  重 社団法人京都府木材組合連合会会長
西島 安則 元京都大学総長
長谷川綉二 特定非営利活動法人大文字保存会副理事長
半田 良一 京都大学名誉教授
ピーター・ベッソー 国際モデルフォレストネットワーク事務局事務総長
久村  哲 京都府市長会会長(京田辺市長)
日髙 敏隆 総合地球環境学研究所所長
桝本 賴兼 京都市長
町井 且昌 特定非営利活動法人里山ねっと・あやべ副理事長
村田 純一 京都府商工会議所連合会会長
柳澤  傳 日本ボーイスカウト京都連盟理事長
山田 啓二 京都府知事

(五十音順、肩書きは平成18年9月現在)

ページの先頭へ

SDGsに向けた取り組み

Facebookページ