緑の募金に関する重要事項を審議するために、緑の募金運営協議会を開催しましたので、その結果を報告します。
開催日時及び場所
令和5年2月3日(金)午後1時30分から2時30分まで
京都府林業会館3階研修室
出席委員
(五十音順)
- 氏橋 亮介 京都大阪森林管理事務所長
- 久山 多代子 京都森林インストラクター会参与
- 佐藤 啓子 一般社団法人ガールスカウト京都府連盟事務局長
- 田村 匠 京都府農林水産部 技監
- 中井 哲也 舞鶴市産業振興部農林水産振興課長
- 藤井 雅文 京丹波町農林振興課長
- 柳澤 傳 日本ボーイスカウト京都連盟副連盟長
- 山下 宏文 京都教育大学名誉教授
議事
主な報告事項
令和5年度緑の募金の実施状況について
1 緑の募金活動
令和5年度の緑の募金活動は、春募金は3月1日〜5月31日、秋募金は9月1日〜10月31日までを募金強化期間として、府内9つの緑の募金支援団、府市町村との連携のもと企業・団体等の御協力をいただきながら取組を推進しました。
(1) 募金実績
令和5年度の募金目標額を16,000千円とし、家庭や職場の募金活動をはじめ企業や学校へも協力をお願いし、募金総額は13,972,024円で、前年比97.5%となりました。
①期間別募金実績額(集計期間/1月~12月)
春期募金実績 | 秋期募金実績 | 実績の計 | 参考(令和4年) |
9,701,602円 | 4,270,422円 | 13,972,024円 | 14,328,495円 |
②方法別募金実績額(単位:円)
家庭 | 街頭 | 職場 | 企業 | 学校 | その他 | 合計 |
6,523,044 | 800,001 | 3,050,792 | 2,931,313 | 55,132 | 611,742 | 13,972,024 |
③緑の募金実績(累計)
昭和28年~令和4年 | 令和5年 | 計 |
768,249,293円 | 13,972,024円 | 78,221,317円 |
主な活動事例
ア 緑の募金への呼びかけ
リーフレットやポスターによる情報発信に加え、府内産材で制作した募金資材(返礼品)を作成し、企業や団体の職場でご協力を呼びかけました。
また、緑の募金に多大な貢献をした個人又は団体に対し、感謝の意を表するため感謝状の贈呈を行っています。(個人10万円以上、団体20万円以上)
【贈呈先】(3社)
・ダイドードリンコ株式会社 ・光洋マテリカ株式会社 ・株式会社平和堂 |
イ 緑の募金寄付型自動販売機
飲料用自動販売機の販売額に応じて『緑の募金』にご協力いただきました。
【協力飲料会社】(6社) ダイドードリンコ株式会社、株式会社伊藤園、アサヒ飲料販売株式会社、サントリービバレッジソリューション株式会社、株式会社山久、コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社 |
※緑の募金寄付型自動販売機の設置は53社(R6年1月末時点)
ウ 企業による緑の募金キャンペーンの展開
「緑の募金付き商品」などの取組を通じて、緑の募金のPRと寄付へのよびかけにご協力いただきました。
(取組事例)
・株式会社アインズ…緑の募金オリジナル卓上カレンダーの売上に応じて募金
・京都府ホンダ会…各販売店のハイブリッドカー販売台数に応じて募金
2 緑の募金による各種事業の取組
(1)森林整備
森林愛護運動推進事業
青少年の健康を増進し、社会奉仕や森林愛護の啓発を図るため、ボーイスカウトやガールスカウトが行う森林愛護活動に対し、資材等の購入に必要な経費及び森林整備活動や研修の経費について助成しました。
地域 | 助成団体 |
京都・乙訓地域 | ボーイスカウト京都連盟 |
京都・乙訓地域 | 一般社団法人ガールスカウト京都府連盟 |
(2)緑化推進
ア 学校緑化・地域緑化・森林環境学習推進事業
教育環境の整備と緑を愛し育てる心を育むため、府内の小中学校に対し、植樹木の購入等に要する経費に対し、助成を行いました。
地 域 | 実施校 |
京都・乙訓地域 | 京都市立正親小学校、京都市立下鴨小学校、京都市立桂徳小学校、京都市立藤ノ森小学校、京都市立近衛中学校、京都市立栗陵中学校 |
山城地域 | 木津川市立棚倉小学校 |
南丹地域 | 京丹波町立下山小学校 |
中丹地域 | 綾部市立志賀小学校 |
丹後地域 | ― |
イ 平和の緑づくり事業
府内の平和堂店舗からの募金により、子ども達が集う身近な学校や保育園・幼稚園などで緑化整備事業に要する経費を助成しました。
地域 | 実施校 |
中丹地域 | ルンビニこども園(舞鶴市) |
ウ 緑の少年団等育成・活動支援
森林や緑の大切さを学習するための緑の少年団の活動に対して助成を行いました。
地 域 | 実施校 |
京都・乙訓地域 | ガールスカウト京都緑の少年団 |
山城地域 | こうのす緑の少年団、くすのき緑の少年団、ボーイスカウト田辺第1団緑の少年団、木津川市ガールスカウト緑の少年団 |
南丹地域 | ガールスカウト京都府第57団緑の少年団、京丹波町立和知小学校緑の少年団、美山緑の少年団 |
中丹地域 | ガールスカウト福知山緑の少年団、夜久野学園緑の少年団 |
丹後地域 | 京丹後長岡緑の少年団 |
エ 森の出前授業
京都府教育委員会の「子どもと社会を結ぶまなびづくり協議会『結ネットKYOTO』」に参画し、府内の幼稚園や小学校の児童・生徒や先生に対し、森林や緑の大切さを学んでもらうため森林インストラクター等の専門家による「森の出前授業」を行いました。
平成28年度に開始した「森の出前授業」の参加者数が令和5年10月に3,000人を突破することとなり、出前授業のPRとあわせ記者発表を行いました。
実施日 | 対象 | 場 所 |
令和5年5月16日 | 北の幼稚園 (33人) | 同園観察林(京都市北区) |
令和5年5月20日 | 衣笠児童館 (14人) | 北山杉の里センター |
令和5年5月25日 | みぎわ保育園 (50人) | 長尾山(亀岡市) |
令和5年9月13日 | 京都市立安朱小学校 (34人) | 安祥寺山(京都市山科区) |
令和5年9月30日 | 京都建築専門学校 (10人) | 京都市合併記念の森 (京都市右京区) |
令和5年10月5日 | ひかり幼稚園 (52人) | 長尾山(亀岡市) |
令和5年10月23日 | 上西山あゆみ保育園 (75人) | 長尾山(亀岡市) |
令和5年11月9日 | 篠村幼稚園 (43人) | 同園(京都市西京区) |
令和5年11月30日 | ノートルダム学院小学校 (103人) | 同校山の家(滋賀県大津市) |
令和5年12月14日 | 京都市立西京高等学校附属中学校 (4人) | 協会事務所(京都市) |
令和6年1月18日 | 葉室幼稚園 (55人) | 園庭(京都市西京区) |
令和6年1月25日 | 嵯峨こばと保育園 (7人) | 園庭(京都市右京区) |
オ 緑化運動・愛鳥週間ポスターコンクール
青少年の緑化思想の高揚を図るため、府内の小・中・高等学校の生徒を対象にポスター原画の募集を行いました。上位入賞作品については9月2日に京都府立植物園(京都市左京区)で表彰式を開催し、展示会も行いました。
上位入賞作品は全国応募のポスター原画コンクールに推薦し、そのうち2点がみごと入選されました。
【応募状況】
参加校126校
参加者数5,283人
応募点数915点
カ 啓発活動
緑の募金の趣旨や緑化推進事業、各地域における取組などをPRするポスターやリーフレットを作成し、緑の募金を通じた持続可能な森林づくり活動について情報発信に努めました。
(3)募金資材
PR資材として、緑の羽根や種子等を購入したほか、府内産材を利用した木製品を活用し、地元産材の利用を通じた森林保全の重要性を呼びかけました。
協会独自で緑化運動ポスターコンクール入賞上位12作品を掲載した緑の募金普及啓発カレンダーを制作
(4)地域での取り組み支援(緑の交付金事業)
府内各地域における、植樹活動や緑化推進の事業、学校緑化、子ども達への環境教育など森林の育成とそれを支える次世代の育成を図る取組を支援するために府内「緑の募金支援団体」(9団体)に交付金を交付しました。
あわせて緑の募金支援団体担当者会議を開催し、募金活動や緑化推進の事業の実施状況についての情報を交換し、今後の取組についての意見交換を行いました。
交付先一覧
交付先 | 支援団体名 | 金額(円) | 主 な 取 組 |
京都・ 乙訓地域 |
京都・乙訓緑化推進委員会 | 777,000 | ボーイスカウト・ガールスカウトの森林整備活動支援、地域緑化、学校緑化、公園緑化、緑化推進啓発活動、募金活動推進等 |
山城地域 | 山城モデルフォレスト推進協議会 | 869,000 | 緑の少年団、森林ボランティアの交流会、ボーイスカウト・ガールスカウト等への活動助成、森林整備・緑化推進啓発活動等 |
南丹地域 | (公財)亀岡市都市緑花協会 | 942,000 | 苗木・プランター配布、花づくりコンクール、緑の少年団活動資材助成等 |
南丹・京丹波林業振興会 | 425,000 | 地域緑化の推進・緑化樹の苗木配布、募金活動推進等 | |
中丹地域 | 福知山緑化推進委員会 | 1,232,000 | 森林ボランティア団体活動支援、自治会等への緑化樹配布、福知山地方植樹祭等 |
舞鶴市森づくり推進委員会 | 1,282,000 | 森林保全活動、植樹活動、学校緑化、緑の少年団、ボーイスカウト育成活動助成、森林整備・緑化啓発活動等 | |
綾部緑化推進委員会 | 431,000 | 緑の少年団活動助成、地域緑化啓発活動等 | |
丹後地域 | 与謝地方林業振興会 | 317,000 | 地域の植樹活動支援、緑化ポスター応募記念品等 |
丹後地方林業振興会 | 131,000 | 苗木配布、地域緑化事業、緑化啓発活動等 | |
計 | 6,406,000 |
審議事項
以下の通り、承認されました。
1 令和6年度緑の募金の目標及び実施計画について
(1)募金目標額
16,000千円 |
参考 令和5年目標 16,000千円 令和4年目標16,000千円
募金目標額 | 春期募金の目標 | 秋期募金の目標 | (参考) |
---|---|---|---|
16,000,000円 | 13,000,000円 | 3,000,000円 | 令和4年実績 14,328,495円 |
(2)緑の募金強化期間の設置
春期:3月1日〜5月31日
秋期:9月1日〜10月31日
(3) 緑の募金活動の推進
府民の皆様に森や緑の大切さをご理解いただくため募金活動並びに募金を活用した事業を一層充実します。
このため、協会が実施する行事等での募金活動や、モデルフォレスト運動に参画いただく企業や緑の募金支援団体、地方公共団体との連携を強め、積極的な募金活動を実施するとともに、協力いただいた募金の活用内容をホームページや印刷物等で積極的にPRすることにより募金額の拡大を図ります。また、募金箱の設置協力などの呼びかけを強化します。
2 緑の募金による事業の実施について
(1)森林林整備
森林愛護運動推進事業
次代を担う青少年が行う森林保全活動等に対し、資材の購入等に必要な経費について助成します。
(2)緑化推進
ア 学校・地域緑化・森林環境学習推進
次代を担う児童・生徒に、森林や緑の大切さ、地域の自然について理解してもらい、人間性豊かな社会人に育てることを目的に、学校緑化・森林環境学習実施経費を助成します。
イ 緑の少年団等育成
緑の少年団活動を支援するため、緑の少年団が行う学習活動・野外活動・奉仕活動に係る経費を助成します。
ウ 「森の出前授業」
幼・保・小中学校などを対象に、「森の人材バンク」登録団体や地域の森林づくり団体から講師を派遣する出前授業等を実施します。
エ 緑化運動ポスターコンクールの実施
青少年の緑化思想の高揚を図るため、府内の小・中・高等学校の生徒を対象に緑化運動ポスターコンクールを開催します。優秀作品については展示を行い、緑化思想の啓発に活用します。
オ 啓発活動
緑化運動ポスター、育樹運動ポスター等の配布及び募金啓発チラシやリーフレットの作成配布を行い、緑化思想の普及啓発に努めます。
(3)募金資材
緑の募金活動資材として、緑の羽根、バッジ、木製小物等のほか、府内産材を利用した木製品を募金資材として活用し、地域産材の利用による森林保全についての呼びかけを行います。
(4)地域緑化支援
緑の交付金事業
府内の「緑の募金支援団体」が行う各地域で森林の整備や植樹等のほか、広く緑化思想の普及啓発を図るための経費として、緑の募金の実績から緑の募金活動のために要する資材費を差し引いた金額の70%を交付金として支出し、地域での取り組みを支援します。
(5)中央交付金
(公社)国土緑化推進機構に対し、緑の募金法施行規則第6条に基づき中央交付金として支出します。