12月7日(日)森林体験ツアー「鴨川の源流域・雲ケ畑/志明院を訪ねる」を開催しました

((公社)国土緑化推進機構「緑と水の森林ファンド事業」)

12月7日(日)に、森林体験ツアー「鴨川の源流域・雲ケ畑/志明院を訪ねる」を開催しました。
当初11月9日に予定していましたが雨天延期となり、天気がどうなるか心配でしたが、今回は天気に恵まれ、開催することができました。

まず最初に志明院を訪問。雲ケ畑は鴨川の源流域で、志明院の境内では鴨川の源水を見学させていただきました。

(志明院 山門)
志明院山門

志明院訪問後は、雲ケ畑コモンズ・結い林業組合の久保常次さん、京都森林インストラクター会の皆さんの案内で雲ケ畑の森を散策。
久保さんは都会からの参加者を温かく迎えてくださり、以下のようなお話をしてくださいました。

<久保さんのお話 概要>
林業は厳しい状況で、70世帯のうち、林業に携わっているのは1、2軒。 人工林では手入れ不足により地面がむき出しになり、雨が降ると一気に雨が下に流れてしまう。昨今起こっている水害や土砂崩れは人災だ。
鴨川の上流を守っているという自負がある。昔は雲ケ畑の水を汚すと京都御所や京都全域を汚してしまうため、水を汚さないようにと親から厳しく言われてきた。昔はこの辺りの川には魚が沢山棲んでおり、子どもの頃はよく魚を釣っていたが、今は水が汚くなり、昔ほど魚がいなくなってしまった。水をきれいにするためにも森を元気にしなければならない。
雲ケ畑は学校が休校となってしまうなど厳しい状況だが、何とか村おこしをしたいと思っている。ぜひ多くの方に雲ケ畑に来て、気持ちよく過ごしていただきたい。

(昔の炭窯跡の前で説明される久保さん)
昔の炭窯前で話す久保さん

久保さんのお話からは、雲ケ畑や林業を元気にしていきたいという強い思いが感じられました。

冬の雲ケ畑の森は地面に雪が残っており、厳しい寒さの中でしたが、インストラクター会の皆さんから、落ち葉の上で冬眠中のバッタや、春を待つ冬芽など、冬ならではの森の面白さのほか、手入れされている人工林とされていない人工林の違い、シカによる樹皮剥ぎなどの状況を教えていただきました。

(インストラクター会さん説明の様子)
インストラクター会さん説明の様子

(冬眠中のバッタ)
冬眠中のバッタ

(昔は薪炭林として使われていた天然林(左)と、放置されたヒノキ人工林(右))
天然林と放置人工林

(アラカシの葉をちぎると恐竜の背中のようになる)
アラカシの葉の恐竜

また帰りには、地元の林業家の方の炭窯を見学させていただき、久保さんから、炭の焼き方、炭になる木の種類などについて教えていただきました。

(地元の方所有の炭窯)
地元の方所有の炭窯

ご参加いただいた皆さんからは、「山の厳しさを身をもって知ることができて、冬山トレッキングも良いと思った」、「インストラクター会の皆さん、久保さんの分かりやすい説明が良かった」、「また来たい場所だ」といった感想をいただきました。
ご参加・ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

(集合写真)
集合写真

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